英語論文の書き方(2/3)

学術英語論文執筆

こんにちは、英文校正ワードバイスです。今回の記事は、前回に引き続き英語科学論文の作成法を解説していきます。本日は全体の2番目として、論文の導入(Introduction)、研究方法(Methods)、結論(Results)、議論(Discussion)部分の作成方法についてです。

Introduction

導入部は読者に論文を紹介する章として、特にその一番初めにくる文章は非常に重要な意味を持ちます。しかしこの入りの文章で見られる最も多いミスが、該当分野での先行研究の結果について言及せずに、論文の著者と研究分野に対する一般的な情報のみを羅列して終わってしまうことです。
例えば、
“Parmenter (1976) and Chessman (1978) studied the diet of Chelodina longicollis at various latitudes and Legler (1978) and Chessman (1983) conducted a similar study on Chelodina expansa”

下記の文章と比べてみると、上記の文章は先行研究に対するごく一般的な情報の記載で終わってしまっているのが分かるでしょう。また、下記の文章では、その論文にて行った研究の意義についてもきちんと触れることができています。

“Within the confines of carnivory, Chelodina expansa is a selective and specialized predator feeding upon highly motile prey such as decapod crustaceans, aquatic bugs and small fish (Legler, 1978; Chessman, 1984), whereas C. longicollis is reported to have a diverse and opportunistic diet (Parmenter, 1976; Chessman, 1984)”.

導入部は論文の目的および主要な結果について簡単な説明のみ記載しますが、論文のscopeやobjectivesについては明確に言及し、problemとsolution間の関係性についてもはっきりと説明しなくてはなりません。

導入部には、What is the problem? Why is it important? What solution do you propose?といった質問に対する答えを分かりやすく記述できているかということが重要です。

Methods

導入部が比較的一般的な情報を扱う章としたら、Materials and Methodsの章は「どんな研究を、どうやって実施したのか」ということについての内容を詳細に記述する章と言えます。

How did you study the problem?
 どんな研究方法を使用したのか

What did you see?
どんな materials, subjects, equipmentを使用したのか

How did you proceed?
どのようなプロセスで研究が行われたのか

Methodsを執筆する際には、読者がその記述を読んで研究をそのまま再現できるほど詳細に作成されているかということを常に意識するようにしましょう。また、方法論は本人が実際に行った研究についての記述であるため、過去形の使用が適しています。concentrations, amounts, times, temperaturesのように定量化して表現することができる部分は定量化して記述する必要がありますが、この時一般的な計算方法や単位については特に別途言及する必要はありません。そして最も注意すべきは、実験のプロセスと結果は別途のものとして作成するということです。

Paperwork

Results

著者が発見した新たな情報や実験結果について説明するセクションです。必要に応じて図表やグラフを使用しながら、分かりやすく記述することを心がけましょう。

例えば、

“It is clearly evident from Fig. 1 that bird species richness increased with habitat complexity”.

この文章は下のように表現することでより文意が明確になります。

“Bird species richness increased with habitat complexity (Fig. 1)”.

What did you observe?
 論文内で扱った研究・調査から得た主な結果について1~2文で作成します。

Resultsにて複数の実験結果について言及する場合は、最も重要な結果から順に記載するのがルールです。また、実験結果についての記述では必ず過去形を使用し、table dataはそのまま使用せず、論文の主旨から見て最も重要な部分のみを取捨選択して掲載します。ここでは実験結果に対する考察はせず、下のように不必要な単語は省略します。
It is shown in Table 1 that X induced Y” –> “X induced Y (Table 1).

Discussion

Discussionセクションでは実験結果についての議論を記述します。例えば、どのような公式が成立したのか、一般化できる結論は何か、過去の研究との差別点はどこか、著者の研究にはどのような理論的意味があるのかということについて記述します。このセクションでは研究の目的と結果の重要性について述べる必要があり、読者がこの部分を読んで“So what?’という感想を持つような内容では不十分です。

What do your observations mean?
主要な結果を要約して記述します。

What conclusions can you draw?
それぞれの結果について patterns, principles, relationshipsを説明し、それが導入部にて資料の引用から予測した結果とどのような関係性を持つのか述べます。その関係が矛盾していたり例外であったりした場合には、追加でどのような研究をすればその問題点を解決できるかということについて作成しても良いでしょう。

How do your results fit into a broader context?
 研究結果の理論的意味と重要性に触れながら、その結果がより大きなトピックを理解するのにどのように役立つのか述べます。

Discussionは、具体的な研究結果から一般的な理論やより広い範囲を説明していく方式で作成することがポイントです。導入部で触れた該当分野における主要なイシューについても必ず再度触れなくてはなりません。研究から得た結論については十分な証拠を提示し、予測できなかった結果については、その理由として考えられる事項にも言及しましょう。

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