適切な学術論文キーワード(keywords)の選び方

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Research Paper Keywords

 

こんにちは!英文校正ワードバイスです。

オープンアクセスをめぐる学術界の様相に関して前回の記事で述べたように、研究結果の共有方式が紙媒体からオンラインへと転換しつつある学術界では、様々な変化が起きています。これは一見便利に見えて、既存の方式に慣れていた研究者にとっては、むしろ自分の求める論文にたどり着くのが困難になったと感じる要素でもあります。一方、論文を「書く」立場からは、論文にたどり着く主な経路が検索エンジンでのキーワード検索である分、キーワード選定に関心を向け始めた方も多いのではないでしょうか。

学術論文におけるキーワードの重要性

キーワードは大量の資料を効率的にフィルタリングするために必須のツールです。検索エンジンでは、入力したキーワードとの関連性を基準に、上から下へと順に情報が配列されます。単純に考えれば、論文の中身に適切な検索キーワードが反映されていればいるほど、論文は検索エンジンにおいて上位表示され、人々の目に多く止まるということです。

それならば、自分の論文が膨大な量の情報の中で埋もれずに影響力を持つようにするためにはどうすればいいのでしょうか。ここでまさに必要になってくるのが、キーワード(keywords)による検索対策です。しかし、人々がよく使いそうなキーワードだからといって無分別に設定するのは危険です。キーワードを設定する際には、次の9つポイントに注意しましょう。

論文のキーワード設定のコツ

  1. まずは、ターゲットジャーナルのキーワードガイドに必ず従うこと。掲載を望むなら、ジャーナルの要求は絶対です。例えば臨床研究の場合はUS National Library of Medicine’s Medical Subject Headings (MeSH)の用語を使用するのが原則です。一般的にジャーナル投稿論文には5~8個のキーワードを設定することが求められますが、前述のようにキーワードとして設定できる単語には制限がある場合もあります。必ずジャーナルの規定を確認し、遵守しましょう。
  2. 自分だったらどのようなキーワードで検索するか考えてみること。よほど突飛な研究でもしていない限り、あなたが思い浮かべたキーワードは同分野の研究者も同様に使用しているはずです。
  3. 厳密に言うと、「キーワード(keywords)」と呼ぶのは不適切かもしれません。最近では検索結果を狭めるためにフレーズや文章自体を検索語として使用するからです。例えば木星の大気構成について扱った論文を探すのに、「木星」とだけ検索したら、大気構成とは何の関連もない数百万件の情報が表示されてしまうでしょう。したがって、キーワードには2~4単語のフレーズも含めます。
  4. 基本的に、論文タイトルに含まれている単語はキーワードに重複して使用しません。特にジャーナルで禁止されている場合があるので注意しましょう。論文のタイトルは既に検索エンジンが参照するコードにおいて、重要度の高い参照対象としてプログラミングされているからです。したがって、キーワードにはタイトルの補足となる単語を設定するのが適切です。特にジャーナルで禁止されていない場合でも、言い換えられる単語を探すようにしましょう。(詳しくは7を参考)
  5. キーワードは一般的にタイトルを説明する単語を選ぶ必要がありますが、意味が広すぎる単語を設定するのは避けましょう。例えば、新しく発見したepigenetic regulatorに関する論文のキーワードとして“cell biology”や“genetics”のような一般的な単語を設定するのはあまり適切ではありません。論文の潜在読者が検索に使用する単語としては、意味が広すぎるからです。抄録で扱っているような論文の核心的なアイディアに焦点を合わせましょう。
  6. 研究に使用した方法に重点を置いた論文ならば、論文タイトルやキーワードにもちろんそれに関連する単語が含まれなければなりません。この場合用語のスペル・大文字や小文字の使用に注意しましょう。検索エンジンでは基本的に大文字・小文字を区別しませんが、ハイフン(-)の使用は問題になることがあります。重要な用語の場合、公式的に用いられている形で使用できているか確認しましょう。少しでも異なると、論文が検索されなくなってしまいます。
  7. タイトルで使用している単語を言い換える言葉を考えてみましょう。論文の主題に関わる重要な略語、頭文字、省略形などを考えてみます。ただし他の意味を持ってしまうような略語の場合は注意しなければなりません。例えば、「HIV」のような場合はほぼ間違いなく疾病名として使用されるため問題になりませんが、「ARC」などという略語の場合、プログラミング・工学・数学・生物学などで様々に使用されています。したがって、ARCファイル形式を意味する場合は「ARC file format」まで含めなければ特定することができません。
  8. 論文投稿前にキーワードをテストします。該当分野のジャーナルやGoogle Scholarのような学術データベースで設定したキーワードを検索し、自分の論文と似た内容を扱った論文がヒットしているかチェックします。そうでない場合はキーワードを見直しましょう。
  9. キーワードプランナーの使用には注意が必要です。University of Texas (http://www.lib.utexas.edu/keywords/index.php)で提供しているように、キーワード生成ツールやキーワードプランナーが多数公開されていますが、本当にそのキーワードが該当分野で使用されているのかはきちんと確認しなければなりません。8で説明したように、生成されたキーワードを実際に検索してテストしてみましょう。

キーワードに迷う際は、上の9つのポイントをぜひご参考ください。論文のキーワードは自分の発想だけで決めず、該当分野の研究者によって本当に使用されているかどうか確認することが最も重要です。自分の研究と関連した論文で実際に設定されているキーワードなども参考にし、適切なターゲットに届くよう工夫しましょう。

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