[映像講義] 読者を惹き付ける英語論文Introductionの書き方

映像レクチャー

 

こんにちは!英文校正ワードバイスです。

本日は、当社リソースページでも特に閲覧数の多い「英語論文序論(Introduction)」の書き方について、映像講義と共にまとめた内容をお送りします。論文の入口として、論文全体にわたる基礎を提供するのがイントロダクションの役割ですが、効果的に作成するためにはどんなことに気を付ければいいのでしょうか。

序論セクションの目的

論文を序論から本論、結論と時系列的展開される一つの物語としてとらえたとき、序論は論文の目的を説明する役割を持ちます。つまり「論文が解き明かそうとすること=論文が埋めようとする知識のギャップ(gap in scientific knowledge)」について説明し、読者が結論を読んだ時に納得できるだけの素地を提供するのがイントロダクションの目的です。

序論で答えなければならない2つの「問い」

序論に書かなければならない内容は、次の2つの質問に対する答えだと考えてみると良いでしょう。

  1. “Why was this particular study needed to fill the gap in scientific knowledge that currently exists?
  2. “Why does that gap need filling?”

あと一歩で完成するジグソーパズルをイメージしてみましょう。これを知識活動にあてはめるならば、あなたはなぜその研究(=ピース)が該当分野の知識体系に貢献する(=パズルを完成させる)ために必要と考えたのか、また、その研究で知識の空白(=パズルの未完成部分)を埋めることにどんな意義があるのかということを説明するのが序論の役割です。

序論で提供されるべき具体的な情報

序論は論文への導入部分として、トピックを理解するための背景情報を提供する必要があります。論文全体で使用される用語の定義、最新の先行研究の分析から得た気づきやキーとなる概念の紹介、論文を理解する上で必要であれば関連する研究に対する簡単なレビューも含まれます。

イントロダクション構成のコツ

Introduction Flow
上の図に見られるように、論文の序論部分は基本的な情報から始まり論文でフォーカスする主題へと段階的に情報を絞り込んでいくイメージで作成します。まずは論文で扱う分野を明確に提示し、既存にどのような研究が行われどのような結果を得ているのか概観します。

まず序論の最初の部分で論文で扱う分野を明確にすること、そして研究における問いや解き明かそうとする課題をはっきりと提示するのが重要です。導入の意味で疑問文を効果的に使用するのも手です。(例:“What do we know about the lung capacity of bottle-nosed dolphins?”) また、タイトルやキーワードとして設定した語句を意識して使用すると、読者が論文全体の枠組みを理解するのに役立ちます。

序論の序論: “What do we already know?”

  • 論旨の理解に必要な基本知識を提供するとは言え、誰もが分かりきっている情報まで丁寧に説明する必要はありません。文章が間延びした印象になってしまいます。
  • すべての背景情報には然るべきソースが必要です。引用する場合は引用元を明示します。
  • 序論は知識自慢をする場ではありません。論文の主題を理解するために最低限必要な知識に絞り込み、簡潔に提示することを忘れてはいけません。
  • 既存の研究を概観することで研究の動機につなげる流れは必要ですが、ただの文献レビューになってしまってはいけません。序論とは読者に向けたイントロであるということを意識しましょう。

序論の本論: “Where is the knowledge gap?”

  • 背景知識が説明できたら、既存の研究で明らかにできなかったこと=その研究で明らかにしようとすることを提示します。
  • その「知識の穴」を埋めることがなぜ、どのような意味で重要なのか説明します。既存知識にはどのような穴があって、その穴を埋めることで何が可能になるのか、ということです。「空白」を知るためには、何が「あるのか」を知っている必要があります。つまり、該当分野における最新の研究動向について網羅的に分析できていることを示すことで、論旨がより強固なものとなります。

序論の結論: “How does your study fill the knowledge gap?”

  • 知識の穴の存在とそれを埋める意義について説明したら、次はそれを「どのように」埋めるのか具体的に説明する番です。研究課題、研究対象、仮説を簡潔に提示します。
  • 仮説(hypothesis)は1-2センテンスで簡潔に記述します。
  • “If….then…”の形がよく用いられます。(例:  “If x and y are present, then z will occur.”)
  • 研究が読者にとって有益かということを意識しましょう。

序論を執筆する順番

イントロダクションは論文全体の内容を踏まえて辻褄の合った内容にならなくてはならないセクションであるため、最後に書き上げるか、または下書きの状態にしておき、他のセクションが完成した後に必ず修正するようにします。序論からDiscussionまですべてのセクションが一貫した内容となっているか、論理的繋がりを持っているか注意深く確認します。

文法とスタイル面での注意事項

研究を言葉にして伝えるのが論文である限り、伝わりやすい言語使用は必須です。以下のような部分に注意しましょう。

  • 能動態を意識して使用する…文を簡潔にし、主張にインパクトを持たせる効果があります。
  • 必要な情報だけを簡潔に記述する…読者を引き付ける効果が必要となる導入セクションでは簡潔で伝わりやすい内容にすることが最も重要です。
  • 動詞を効果的に用いる…文をシンプルにし、インパクトを与えるのに役立ちます。
  • 常に広い内容→狭い内容へと移り変わるように意識する

 

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