ノンネイティブによくある英語ミスとその対策

英作文・文法

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本日は英語クイズから記事を始めてみましょう。

1.冠詞: 次のうち正しい英文を選んでください。

(1) I read a new book. The book was fascinating.

(2) I read the new book. The book was fascinating.

2.指示詞: 次のうち正しい英文を選んでください。

(1) I have two books left. Take this one. Thanks, but I want the another.

(2) I have two books left. Take this one. Thanks, but I want the other one.

3.主語と動詞の一致: 次のうち正しい英文を選んでください。

(1) The way in which we communicate with others have changed dramatically.

(2) The way in which we communicate with others has changed dramatically.

 

いかがでしたでしょうか?下の解説を読めば、きっとすぐに答えが分かるはずです。

 

ワードバイスのお客さまが最も犯しやすい英文のミスとは?

日々世界中から数えきれない英文校正のご依頼をいただいている当社では、独自の校正結果統計システムを開発し、ビッグデータから見える英語ノンネイティブのライティング傾向を分析しています。その中から、最も間違いの多い5項目について本日は取り上げてみたいと思います。当社にご依頼いただく文書の中で多いミスは以下の5つの要素に関するものです。

  • 限定詞: 限定詞とは名詞(句、節)の前に付いて次の名詞が一般名詞なのか、特定名詞なのか、また数量は単数か複数かなどを表す機能を持ちます。限定詞は冠詞(aanthe)やthisthateveryeachwhichなどの単語があります。誤った限定詞を使用してしまうミスが非常に多く見られます。
  • 前置詞: 前置詞は名詞や代名詞の前に付いて名詞や代名詞と他の単語との関係を表します。前置詞の使い方でつまづきやすいのは、その使用方法が規則性に乏しいからと言えます。不安な場合は下で紹介している分析ツールを利用してみましょう。
  • 主語-動詞の一致: 人称と数について、主語と動詞が一致しなくてはならないという概念です。特に主語が前置詞句を含む名詞句となっている場合に多くのミスが発生しています。
    例: The statue made of various kinds of bricks symbolizes birth and life . [緑色の部分が主語となる名詞句]
  • 動詞の活用形の混同: 動詞には以下6つの活用形が存在します: 動詞原形(辞書形), 不定詞(to+動詞原形), 3人称単数(動詞+s), 現在分詞(動詞+ing), 過去形・過去分詞形。このうちほとんどの活用形が同じ形態を持つ動詞もある反面、“be”動詞のように8つもの形態を持つ動詞もあります。動詞活用形に関わるミスで特に多いのが現在分詞(動詞+ing 形)使用のミスです。
  • 動詞時制の変換: 一つのテーマについて述べている文の同じ節の中で二種類以上の時制を使用している状況のことを言います。節の中では同じ時制を使用することが原則で、時制が変わる際には節・文章を新しく始める必要があります。
    例: ✗ I really like this movie, which was why I bought it [現在時制と過去時制の混用] → ✓ I really like this movie, which is why I bought it.

 

下は英文校正ワードバイス独自のビッグデータ統計による、英語のミスの種類と頻度を表すグラフです。

 

Common-Grammatical-Errors

 

上の棒グラフから分かるように、限定詞関連のミスがなんと全体の約60%を占めています。そして、限定詞のミスの中でも冠詞の使用に関わるものがそのほとんどを占めているのが特徴です。

冠詞のミスが起きやすい理由は?

“a,” “an,” や“the”のような冠詞は一見些細な文法要素に見えて、名詞の特徴を示す重要な役割を担っています。日本語は冠詞を使用しないため、英語を学ぶ際に冠詞や限定詞の概念は特に理解しにくい傾向があります。

冠詞のミスが発生しやすい理由としてもう一つ言えるのは、数えられる名詞と数えられない名詞の区別が難しいということです。冠詞の使用方法は複雑なので、下の表も参考にしてみてください。

nouns

 

正しい冠詞の使用が重要な理由

冠詞は特定性を表し、名詞に対して文脈を提供します。特定性とは何でしょうか。冠詞の具体的な役割を、下のシナリオを通して見てみましょう。

友人と英語で会話する中で、その友人が「車が欲しい」と言ったとします。「車が欲しい」の言い方には次の二つが考えられるでしょう : “I really want a car” か “I really want the car.” です。何でもいいから車一台欲しいのか、それとも特定の車が欲しいのか。おそらく友人は後者でしょう。しかし、「あの車が欲しい」と言われても、相手の言う「あの車」が何なのかについての情報をあらかじめ得ていなければ、どんな車を指して「あの車」と言っているのか、聞き手は混乱してしまいます。同様に、“I really want a car”と言っても、車に関する付加情報がなければあまりにも漠然としています。

この問題は、次の二つの方法で解決することができます。 (1) “a car”で始めた後、次の文章で“the car”を使用しながらどのような車なのか説明する。(2) 自分の望む車を正確に区別できる限定的関係詞節(restrictive clause)と共に“the car”を使用する。

例:

(1) I really want a car. In fact, I want one exactly like the car I saw parked in front of Joe’s house yesterday.

(2) I really want the car I saw parked in front of Joe’s house yesterday.

よくある文法ミスの修正方法

1. 限定詞の使用間違い

  • 冠詞

冠詞を使用するときは、まず次の名詞が可算名詞か不可算名詞かを区別します。その後は、さきほどのチャートを追ってみると分かりやすいでしょう。冠詞の使用方法について要約すると、:

    • 名詞 + 特定の名詞を正確に区別する前置詞句がある場合は、“the”を使用する。
    • 特定の名詞を文中で始めて使う場合は, “a” や “an”を使用し、続く文中では“the”を使用する。
    • 該当名詞の “任意の対象”を意味するときは、“a” や “an”を使用する。
    • 該当する名詞が集団の“すべての”メンバーを意味し(一般的にeach oneやevery one)、可算名詞である場合、複数+冠詞なしの構造を使用する。不可算名詞の場合、単数+冠詞なしとする。
    • 一つのカテゴリ全体を意味する場合(該当するカテゴリに属する各構成員でなければ)、 “the”を使用する。

可算名詞:

    • ✗ The apple is delicious. → ✓ Apples are delicious.
    • ✗ I read the new book. The book was fascinating. →  ✓ I read a new book. The book was fascinating.

不可算名詞:

    • ✗ The water is healthy for you. →  ✓ Water is healthy for you.
    • ✗ I bought the water yesterday, and now I will put the water in the fridge. →  ✓ I bought water yesterday, and now I will put the water in the fridge.
  • 指示詞 (This/That/These/Those)

指示詞を文章の最初に使用する時は注意が必要です。文脈が明確でない場合は指示詞の後に指示詞が示す名詞を追加するようにしましょう。

ルール

    • this + 単数名詞 (近くにあるか、直近に言及した対象)
    • that + 単数名詞 (“あちらに”ある対象)
    • these + 複数名詞
    • those + 複数名詞

例題

    • ✗ This is good for you. →  ✓ This exercise is good for you.
    • ✗ We should adopt a new policy. That policy would help us streamline operations. →  ✓We should adopt a new policy. This policy would help us streamline operations.
    • ✗ That would make her happy. →  ✓ That promotion would make her happy.
    • ✗ Cats are feisty. Those animals are very independent. →  ✓ Cats are feisty. Theseanimals are very independent.
    • ✗ What do you want to do with these boxes over there? →  ✓ What do you want to do with those boxes over there?
  • Other vs. Another

“other”と“another”は代替物を言うときに使われる単語です。この二つの使用方法も図にして説明していきます。“other” “another”の違いは、選択できる対象・機会の数の差です。

    • ✗ I have two books left. Take this one. Thanks, but I want the another. →  ✓ I have two books left. Take this one. Thanks, but I want the other one.

 

otheranother

 

2. 前置詞使用のミス

  • 英語で前置詞は単純に見えて特に複雑な構造をとる要素です。ただ、wordiness(冗長さ)を避けるためには前置詞句や複雑な動詞は避け、力のある動詞(strong verb)に置き換えることが適切だということです。前置詞の使用にはいくつかのコツがあります:
    • 述語表現が含まれた前置詞は変化しない – このような前置詞は一般的な使用パターンとは異なるものが多く、Merriam-Websterのような辞書も参照し、確認が必要です。
    • 二つの前置詞を連続して使用しない – 口語ではあり得る表現ですが、書き言葉では避けましょう。例えば“I had to get off of the train.” → “I got off the train.”
    • 正しい前置詞の選択に関する規則はほとんどありませんが、添付ファイルによく使用される前置詞リスト(意味と例文)を掲載しているのでぜひ確認してみてください。

下は Grammer.netで提供しているインフォグラフィックで、14組の混同されやすい前置詞の使い分け方法を表しています。

Grammar.net infographic on commonly confused prepositions

  • Google BookのN-gram Viewerのようなサイトも便利です。N-gram Viewerは1800年から2000年までに発行された本のテキストデータから、検索するフレーズが使用されている頻度を分析し、視覚的に表示してくれます。前置詞の使用で悩む場合には、自分の考える候補をコンマ区分で入力し、“enter”を押してみましょう。その結果、最も多く登場しているフレーズの中での前置詞の使用法が正しいと推測できます。ただし、2000年までのデータからの検索となるので、2000年以降にも使用されているかどうかの確認は必要です。下のキャプチャ画面を例にとるならば、“to conduct research on”が正しい動詞-前置詞の組み合わせということが分かります。

Using Google Books N-gram to check prepositional phrases

3. 主語と動詞の一致

  • 動詞の形は主語と一致しなければなりません。主語-動詞の一致におけるミスが起こりやすいのは、前置詞句が主節となっている場合です。このような場合、動詞は前置詞の前にある名詞と一致させると覚えておきましょう。
    • ✓名詞 1+ 前置詞+ 名詞 2+ 名詞 1と一致した動詞
    • ✗ The way in which we communicate with others have changed dramatically. → ✓ The way in which we communicate with others has changed dramatically.
  • 詳しくはこちらからご確認ください。:

4. 動詞の活用

  • 動詞の活用において起こりやすいミスは、分詞形の誤りと現在分詞(現在進行形含む)の濫用が主な原因と言えます。
  • 分詞形の誤り
    • 不規則動詞に気を付けましょう。不安な場合はMerriam-Websterのような辞書を必ず参照しましょう。
    • アメリカ英語とイギリス英語で異なる分詞形を持つ動詞があります。例えば、“learned”はアメリカ英語で使用され、イギリス英語では“learned”と“learnt”どちらも使用されます。
  • 現在分詞の濫用
    • 現在分詞は基本的に一般的事実や習慣、またはある対象の状態や条件について述べるときに使われる形です。

✗ The sun is always rising in the east. → ✓ The sun always rises in the east.

    • 現在進行形 (be動詞+ing)は一時的な行動と近い未来での行動を表す際に用いられる形です。また、現在進行形はある他の行動の進行中に起こっていることを表すときにも使用されます。

✗ I visit my sister this week. → ✓ I am visiting my sister this week.

5. 動詞時制

  • 一つの事柄について述べるとき、一つの節に複数の時制を混用してはいけません。時制の混用は読み手の混乱を招きます。
    • ✗ Joe watched the movie and laughs out loud. [Joeは映画を見て(過去)、今は笑っている] → ✓ “Joe watched the movie and laughed out loud,” [Joeは映画を見て笑った] または、 “Joe is watching the movie and is laughing out loud” [Joeは今映画を見て笑っている].
  • 一つの事柄について述べるとき、連続する節や文で使用されている動詞の時制により意味が変わることがあるので注意すること。
    • ✗ Joe eats chocolate whenever he got upset. → ✓ “Joe eats chocolate whenever he getsupset,” [現在もその習慣がある] と “Joe ate chocolate whenever he got upset” [現在その習慣はない].
  • もちろん、行動の進行過程について述べるときは複数の時制を使用することができます。
    • ✓ I am editing the book that I wrote. [編集するのは本が書きあがった後]
  • 詳しくはこちらもご確認ください。:

 

今回は当社統計から導き出されたノンネイティブが間違いやすい英文法として、

(1) 限定詞 (2) 前置詞 (3) 主語と動詞の一致 (4) 動詞活用形 (5) 動詞時制

のポイントを確認する記事をお届けいたしました。

実際に英作文をする時には、毎度文法規則を正確に思い返すよりも、丸暗記した例文を思い浮かべるほうがはるかに効率的なこともあります。同じミスを繰り返さないためには、今回文中でご紹介している基本例文を暗記してしまうのも手です。

 

投稿論文や出願用エッセイなど、重要な書類は必ずネイティブチェックを。

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