世界の難関大学が出願用エッセイに求めるもの

出願用エッセイ

admissionessay

 

こんにちは!英文校正ワードバイスです。

昨日はハーバード大学の選択エッセイ対策についてお送りしましたが、本日はハーバードを含めた世界の超名門校が共通して求めるアドミッションエッセイのポイントとはどんなものなのか、数えきれないほどの出願用エッセイの添削指導を手掛けてきた当社エディターが解説した記事をお送りします。

 ネイティブエディターから見た「合格する英文エッセイ」とは

今年は11月の半ばともなると、ほとんどのアメリカの名門大学アドミッションは終盤を迎えます。名門大学の受験を考えている学生にとって、コモンアプリケーションエッセイを書き終わったところで更に待ち受けているのが、大学別エッセイです。大学によって求める学生像は異なるだけに、大学独自のエッセイでは志望校が求める学生像に合わせて自分を表現する必要があります。

例えば、学問的な成果に焦点を合わせて作成するのか(Yale大学などがこのタイプと言われます)、また、博愛主義で利他的な面に焦点を当てるのか(前回の記事で紹介しているように、Harvardが求める学生像)、という具合に、与えられるプロンプトはあっても、エッセイをどの方向で仕上げるのかは受験生の戦略次第でいかようにもなります。

しかし、大学別に求める学生の性格は異なっても、「エッセイとしての完成度」という点で見たときに必要なものは、ある程度決まっています。志望校に効果的にアピールする戦略も必要ですが、「エッセイの基礎力」がなくては元も子もないというのがエッセイ添削を行う立場からの意見です。

そこで今回はどの大学を受けるにしても必要になる「エッセイの基礎力」を向上させるために、いくつかの注意点とコツをお送りします。

1. 広く大きな問題を扱う際には「自分との関わり」にフォーカスする

例えばどんなに大きな国際問題でも、必ず自分と何らかの接点を持っているはずです。大きなテーマ(例えば自然災害、大統領選挙、世界経済に関わるイシューなど)をエッセイで扱う際に注意しなければならないのは、対象そのものではなく、「自分とその対象との関係」になるべく狭くフォーカスし、深く論じるということです。その出来事がこの地球でも、世界でも、国家でもなく「自分」にどのような影響を与えたのかというポイントから論点がずれてはいけません。

この関係とは物理的なもののみを言うのではなく、精神的なものでもあり得ます。例えば、関西人ならエッセイで東日本大震災について語ってはいけない、ということではありませんし、逆にハリケーンの被災地域ならばハリケーンについて書くのが有利、と言っているわけでもありません。ただ、「自分の特徴を語るアドミッションエッセイで、その問題をあえて取り上げたい理由」がしっかりとしていなければなりません。

ただなんとなく「重要な国際問題だから」「最近話題だから」という理由でエッセイの主題を選ぼうとしていませんか?扱う主題の話題としての価値や規模の大小は、エッセイに対する評価とは何ら関係ありません。逆にあなた以外の人にとっては取るに足らない問題だったとしても、あなたの人生を変えるほどの経験をもたらしたならば、それは十分エッセイで語るべき題材と言えます。

2. シンプルなストーリーでシンプルなメッセージを伝えること

人は「語る」ことによって発展を遂げてきた存在です。コミュニケーションの中心にあるのはその形は様々でも「物語」であり、物語に乗せられたメッセージは時に人の心を動かします。エッセイも同様に、合格するためには物語に乗せてあなたのメッセージを入学審査委員に届けることが重要です。感情的になりすぎてはいけませんが、ある程度審査員を引き込み、印象を残し、あなたに対する興味を抱かせるような語りのテクニックが必要でもあります。

物語は様々な登場人物が絡み合い様々なエピソードが語られながら展開されていきますが、伝えたい本質的なメッセージは常に絞り込まれています。それと同じように、エッセイでもあれこれ語るのではなく一つの筋書に沿って作成し、分かりやすいエピソードで説得力を持たせるようにしましょう。

3. 血の通ったエッセイこそが高評価を得る

アドミッションエッセイで使われがちな「ネタ」というのは決まっています。「自分史型」「異文化体験型」「高校時代の経験型」…。しかし重要なのは題材ではありません。ただのつまらないエッセイで終わってしまうのか、審査委員が引き込まれるようなエッセイになるのかは、受験生が語る学びや心の動きが「どれだけリアルに伝わってくるか」という点がカギになっています。アイビーリーグの受験生のうち海外経験を持つ受験生は一体どれだけいるでしょうか?きっと飽きるほどいるはずです。ただ題材の新鮮さだけで「ネタ」を選ぼうとしてもうまくいきません。自分自身と向き合ってみましょう。

例えば一か月間中国を旅行したことについて書くならば、その日程をだらだらと語って終わるのではなく、何か一つのエピソードや出会った人などにポイントを絞って書くのが効果的です。そうすることで、ただの「異文化体験型」のエッセイで終わってしまう「ネタ」をあなただけの視点の詰まった個性溢れるものに近づけることができます。

4. 自分の成長と変化の過程を見せること

“Every story we tell ourselves is either a story about a beloved person leaving a village or a stranger returning to the village.”ということわざを聞いたことがある方もいるかもしれません。

もちろんこれは言いすぎですが、常に物語の中心にあるのは「変化」であるということは確実に言うことができます。突然ある存在(主人公)が現れ、そしてその主人公は何らかの形でその世界を変化を与え、主人公もまた自分が飛び込んだ世界から様々な影響を受けます。その主人公になれる存在こそが、あなたであるということを示しましょう。難関大学は、変化を恐れず成長を追求する学生を求めています。学生の成長と変化の場となることこそが大学の目的だからです。したがって、あなたはこの世界をどのように捉えてきたのか、困難な状況が置かれたときどのように対処できるのか、今ある価値観はどのように形成されたものなのか、あなた自身が主人公になって語る物語をエッセイに込めなければなりません。

例えば、あなたがコモンアプリケーションエッセイで出題#2 や#4(どちらも困難や問題に関わるテーマ)を選ぶならば、その困難に対してどのように対処し、何を得たかにフォーカスした内容にする必要があります。経済的な困難や事故・病気それ自体を語って終わってしまうのでは、アドミッションエッセイで扱う意味がありません。あなたがどのように対処したのかに字数を割きましょう。

また、事件・出来事や経験とそこから学んだことを淡々と並べるのも適切ではありません。どのような過程を辿って学んだのかが論理的に説明されていなければ、説得力がないからです。入学審査委員会はエッセイから過去の受験生の姿を知ることで、その学生が将来どのような考え方と姿勢で問題解決に臨んでいくか、という点を読み取ろうとします。そのため、このような「過程」の記述は非常に重要になるのです。また、実際に体験した自分にとっては言うまでもないほどに明らかなことでも、第三者に説明する際には十分にかみ砕いて説明することも重要です。何を言っているのか理解できないくらいなら、少し説明的である方が親切なエッセイになります。

5. テーマは常に身近なところから

他の何千人もの受験生がいる中で、無難に埋もれていたらいいと考える受験生はまさかいないでしょうが、だからといって、あまりにも奇をてらった題材や深刻すぎる内容、攻撃的な論調を選択するのは、やはりリスクが大きいということを覚えておきましょう。ここでも重複しますが、エッセイの「ネタ」自体の独創性にこだわる意味はありません。審査員から高い評価を得るエッセイに限って、一見すると退屈なテーマについて扱っているものです。

出願用エッセイの書き方(補足資料)

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